仕事が属人化する理由 3選

属人化とは、「その人がいないと仕事が進まない・完了しない」状態のことを言います。
属人化が起こる理由はいくつかありますが、主な3つをご紹介します。

①「なんとかして仕事を終わらせる」

多すぎる業務量をなんとかして完了させる・・・ということを長年やっていると属人化が起こります。

現場スタッフは「人数に見合わない業務量でも、何とかして回す」という仕事のやり方をします。一所懸命に仕事をこなしてくれるのですから、経営者としては感謝すべきところです。

ただ「完了させる」ということに意識が集中していまい、そのプロセスが疎かになりがちです。今日、なんとか仕事を終わらせ、明日も同じことで同じようにバタバタします。他人に共有する時間も意識もなく、次はこうしよう、と振り返ることもできません。

要するに「自分でやった方が早い」という状態になります。

いつの間にか、同じ人がいつも同じ仕事をするようになり、属人化が起こります。現場で働いているスタッフですら、目の前で起こっている属人化に気付かないでいるケースが多々あります。

②地位を守りたい「個人」がいる

属人化していることを知りながら、あえて放置する場合があります。

個人にしかできない複雑な仕事をそのままにしておくことで、自分の組織内での立ち位置を「なくてはならない存在」に挿げ替える「お局ブラックボックス」という悪質なパターンです。

また、このような人たちの多くは、仕事のやり方や方向性を「指摘されること」が我慢なりません。仕事を属人的にしておくことで、指摘できない状態を維持したり、自分のミスを他人に気付かれなくしたりしています。

このように、属人化はスタッフの個人的な意識によってもたらされる場合があることを知っておかなければなりません。

③高度なスキルが必要

マニュアル化できないコツ、のようなものが存在する業務は、属人化止む無し、ということになりがちです。給食厨房でいうと「この料理は、あの人しかできない」というパターンです。「うんうん、それは仕方ない」と思った方、ちょっと待って下さい。

特定の人しか出来ない料理とは、何でしょうか?給食調理員は職人ではありません。そもそも大量調理してまで提供すべき料理かどうかは大いに検討すべきところでしょう。

何か月も練習が必要な料理をいつまでも手作りしている現場では、栄養士が意味不明なこだわりを持っているかも知れません。給食厨房で高度な技術を要する調理はありません。いや、あってはなりません。