人間関係が悪い職場によくある習慣5選

元も子もないことを言うようですが、職場は人間関係が悪いのがデフォルトです。
個人同士、気の合う同僚の1人や2人はいるものです。 
ですが、職場全体としてはあまり良いとは言えない職場がほとんどでしょう。
これは、別に悪いことではなく、当たり前です。

ある日、電車に乗っていて「ハイ!今からこの車両にいる人は全員友達です。仲良くして下さい!」と言われても・・・できませんよね?

「職場の人」というのは、給料を得るという個人的な目的で、たまたま同じ場所に居合わせただけの人たちです。
全員が心から仲良く和気あいあいと・・・という考え方にはムリがあります。

このことを踏まえた上で、ギクシャクした職場によくある習慣を紹介します。

①全員一斉に休憩する

シフトによって交代制で働く場合が多いはずの給食厨房で、全員が同じ時間に休憩をとる。という現場を何度か見ました。
経営陣も実態は把握していたものの、改善に手出しできなかったそうです。

現場の人に話を聞くと、
仕事している人がいる横で、自分だけ離脱するのは申し訳ない。
ということでした。

職場はご近所付き合いではありませんので、規則通りに休憩することになんの引け目を感じることはないはずです。
理由のない「感情」がおかしな空気を作っている典型例でした。

感情で反発してくる方も現実にいますので言い方には注意が必要です。

全員が一斉に休憩すると、当然、厨房は停止します。
1日中稼働している給食厨房で、1時間も完全停止するのは大きな損失となることは誰でも分かることなのに、変えられない理由ばかりが出てくるのは何故でしょう?

それは「変えたくない」という ”感情” が先にあって、それに理由をつける。というパターンだからです。理由が後付けですので、他の事柄と対比したとき矛盾だらけ、という事態が生じます。

②「おやつの時間」がある

休憩時間とは別の決まった時間に「おやつの時間」または「お茶の時間」がある。という現場も非常によくみかけます。年数の浅い人たちが先輩のコーヒーを用意したり「あの人はブラック」「あの人は砂糖なし」という個々の好みをメモして憶えていました。

何をしに職場に来ているのか疑問だったので、何のためにやっているのか尋ねました。

「ちょっと一息つく時間が欲しいから」ということでした。

個々に話を聞いてみると、昔からの習慣で惰性で休憩しているだけで、実はみんな違和感を感じているようでしたので、軽い話し合いで簡単になくすことができました。

③「おやつ」の買い出し担当

②のおやつの時間に出すお菓子を持ち回りで買い出しに行く、という目的不明の習慣です。さらには「あのお菓子とこのお菓子は禁止」「値段は〇〇円以上」などの細かい取り決めがある職場もありました。若い人は嫌がっていたので、年配社員になくすことはできないのか尋ねました。

すると・・・
「コミュニケーションのために必要」ということでした。

「では、お菓子がなければコミュニケーションが取れない、ということですね?」と尋ねたところ、この悪習慣は消滅しました。

年数の浅い社員は、その職場の習慣に染まっていない「普通一般の人」と言えます。その普通の人が嫌がることを続けているのですから、ヘンな人ばかりが残り続けるのも、考えてみれば至極当然のような気もします。

④雑用の開始時刻を厳格に決めている

「この作業は〇〇時になってから」「〇〇時までは、やってはいけない」などと必要以上に厳格に時間を決めて、5分でも早いと「早すぎる!」と怒られるという、本当に意味不明な取り決めをしている現場があります。

何のためにその時刻なのか? は誰も明確に答えることができませんでした。

決まり事を作るということは、その時刻を守ることで達成したい「目的」があるはずです。「目的」を達成するための「手段」として時間が決まっていなければなりません。

ですが、これが考えられていない仕組み(決めごと)は、時刻を守るということ自体が「目的」になってしまっています。
このような職場は体質的に思考停止状態ですので、効率化などできるはずがありません。

その「ルール」は何のためにあるのか?は常に意識する必要があります。

⑤シフトが不公平

給食厨房は原則シフト勤務となります。ですので休みの希望を予め聞いてくれる職場も一般的でしょう。給食厨房では特に経験の浅い社員が、古株に遠慮している、というパターンが多くみられます。特定の人だけ好きな日に休んだり、有給休暇をたくさん取ったり、または休みを変わってくれ、と言われたら断れない雰囲気などです。

新入社員が定着しない要因にもなります。

シフト作成にあたっては、不正ができない厳格なルールを定め、全員平等を徹底しなければなりません。経営陣からすれば当たり前のことですが、実態は当たり前のように守られていません。